全農グリーンリソースは50年以上にわたり、農業生産に関する製品・サービスの提供を通じて、農業と社会に貢献してきました。
1969年、国内の食糧需要増大と化学肥料需要の拡大を背景とし、一大農業地帯である新潟県の新潟東港に肥料メーカーが集結、新潟東港化学肥料コンビナートが創設されました。その一角に、海外からの肥料原料受入れのため大規模な港湾荷役施設と保管倉庫を備えた原料基地として、当社の前身である「新東バース株式会社」が誕生しました。
1976年、西日本の拠点として広島県の江田島で事業を開始、1988年には社名を「全農バース株式会社」に改称しました。その後1990年代初頭に、青森県八戸港、茨城県鹿島港、愛知県衣浦港にも近隣の化成肥料メーカーやBB肥料工場向けの原料出荷拠点を構え、1992年には全農から全国での輸入肥料取扱い業務(元請け業務)を受託、日本全国の輸入肥料原料の保管、配送体制を整えました。
長年にわたる肥料原料の取扱いで培ったバラ貨物取扱いのノウハウを活かし、各支店で肥料原料以外の工業用原料の取扱いも開始しました。現在までに、カオリン、工業用加里、ソーダ灰、アルミナ、除染用資材、飼料添加物など多くの工業用原料を取り扱っています。
2005年、全農の貿易部門である株式会社組合貿易から肥料・農薬・農業資材の輸入業務の移管を受け、社名を「全農グリーンリソース株式会社」に改称、海外供給先から国内の需要家に至るまで一貫した物流サービスの提供が可能となりました。また、2009年以降は全農とともに中国瓮福集団と戦略的パートナーシップ協定を締結し、当社の肥料物流管理ノウハウを提供することで、日本の品質基準に適合した肥料の安定調達を実現しました。
2018年、高度な技術を求める生産者に向けた資材販売事業を開始しました。ロックウール培地Grodan®の取扱いから始まり、栽培コンサルティング、施設内環境を高度に制御する機器類の取扱いを進め、生産者の収益向上を目指しています。
2020年以降、世界的な新型コロナウイルスのまん延にともなう国際物流の混乱、エネルギーや穀物価格の高騰、肥料原料の主要供給国の輸出制限などにより、肥料原料の調達不安が広がる中で、食糧安全保障上、肥料原料供給の重要性が増しています。当社は、日本の農業と社会に貢献するため、使命と役割を果たすべく、歩みをつづけてまいります。